2020年9月8日

2020908MATLABディープラーニング日記

昨日と今日は,MATLABにDeep Learning Toolboxを導入して,画像を使った深層学習に取り組んでいます.

近年,多層の学習器を用いた深層学習は,高い精度の分類を実現できるようになりました.技術的には以前からあったものが,大量にデータを読み込むというシンプルな技で高い精度につながるという技術の再発見もあって,今は社会の基盤技術となっています.

といっても既に10年以上前から発展してきていて,いまは誰でも気軽に試せる時代になりました.やる気さえあれば無料のプログラムでも実現できるようです.



私が使っているMATLABでは,無料で公開されているDeep Learningの自学教材があります.この2日間,じっくり取り組んで,簡単な解析はできるようになりました.

課題が出たあと考えたコードをすぐに答え合わせができるので,学習したぞという自覚が強くなる.これが無料とはありがたい.良い機会を生かして勉強していきます.


試しに共同研究をしている先のデータを使って学習させてみると,学習フェーズでは90%以上の認識率になるけれど,他のデータセットでは65%くらいしか正解しないので,研究として使っていくためには工夫が必要になりそうです.





2020年9月1日

20200901劇場認知科学の書籍日記

2020年4月から「劇場認知科学」という科目を担当しています。

春学期が終わって1カ月余り、いま内容についてリフレクションしているところです。

学生の中には、自分自身が演者としてや裏方として舞台に関わっている者もいて、思わずうなってしまうような鋭い質問やしばし考え込んでしまうような興味深い質問がありました。

私自身もこの授業を通してたくさんのこと教えてもらいました。


せっかくおもしろいものになったので、何かの形で残せないものか考えています。

来年度以降も授業を担当するので、書籍を書くことにしました。

原稿は分量にして60%くらい書けました。骨格ができたので、あとは事例を増やして内容を豊かにすることと書籍から入る人のために状況を丁寧に書くことが必要だと思われます。



人を対象にした実験についてなかなか先が見通せない昨今ですが、実験ができるようになったときに進められるように準備しています。

また、劇場という観点から認知科学を専門にする人たちを触発するプロジェクトを構想しています。

いまは一つずつ研究の種を蒔いていこうと思います。


2020年7月25日

20200725雑感日記

AIは、知能ではあるが、有限の材料を機械学習したもの。
人間の判断に関する学習をさせたとき、AIが示すパフォーマンスは、人間の知性というよりも認知バイアスを定量化するために、むしろ使うべきものではないか?
教師データに隠れた認知バイアスを具体化してくれる。
もちろんこれと同じことを、具体化してしまう、と表現することもできるけど。

2020年7月18日

20200718質問への回答日記

早稲田大学人間科学部で4月から開講されている『劇場認知科学』を担当しています。
この授業では、毎回授業内容に対する質問を書いてもらっています。質問への回答も毎回返しています。

新たに学んだ内容を基に質問を考えるというのは、学生自身に現時点の思考の水準を反映した考えを言語化してもらう方法です。
この質問に対して教員が回答するのは、”他者の支援を受けて初めて考えることができる領域”での思考を促するものです。
理論的には、ヴィゴツキーが示した発達最近接領域の考えを念頭に置き、この学習概念を実践する教授学習デザインです。

学生の認識論を変えていく方法としても有効であると考え、私が非常勤で教えていた時から続けています。
野村亮太・丸野俊一. (2017). 質問と回答を取り入れた授業による認識的信念の変容. 教育心理学研究, 65(1), 145-159.


とはいえ、今期は190名近い学生が受講しているので、一人の質問に1分で回答しても3時間10分かかる。2分をかけたら6時間以上。。。
あの長い『タイタニック』が見られる時間をかけて、1週間で回答します。
時間の負担はあるけれど、私が考えさせられるおもしろい質問もあって、やはり続けていきたいと思います。

そんな授業もいよいよ再来週までとなり、前期もなんとか乗り切れそうなめどが立ってきました。
これだけ頑張って初めての授業内容を全15回準備して、学生の質問に対して回答を書いてきました。
かなりタフな仕事だったので、この成果をまとめた『劇場認知科学入門』とでも名前を付けた本でも出したいくらいです。
自分自身のことと言うよりも、これまでにない学問分野に相対した学生たちの思考の痕跡を残しておきたいという気持ちでもあります。


ともかく、前期の終わりが見えてきたというそういう日記でした。


2020年5月25日

20200525書籍校正日記

明日から緊急事態宣言が全面的に解除になるという報道がありました.
いろんなことを再開していく動きができるようになってくるということでしょう.
劇場も少しずつ再開して,収容人数の50%程度まで高めていくということでした.
また公演に行けるようになるのが楽しみです.

このところ,落語について書いた書籍の校正をしています.
本日ようやく一通り通しでみて,原稿と参考文献を完成できました.
あと一息,今がヤマ場と言ったところ.

授業準備や質問の対応で1週間のほとんどの時間が取られてしまいます.
慣れてきたこともあって,少しずつペースがつかめてきましたが,
4月以降,まだほとんど研究は進んでいません.

マイペースでやっていくしかないのですが,やはり本を書いていてよかった.
こんな状況でも,発信するものがあると研究のことを忘れずいられます.


2020年5月5日

20200505MATLABインストール

在宅ワークが流行っているそうですが、
自宅に道具がなければどうにもならない
ことがあります。本日ようやくMATLABの
インストールができました。
#昨日は、LaTeXを入れるだけで時間終了。

この2,3日、人間の斥力によって
複数のカップルが互いに等間隔に座る
メカニズムを考えていました。

具体的に言えば、まず[0,1]の線分を考えます。
カップルをなす2人あいだの距離はゼロ、
カップル自体が占めるが空間ゼロという
〝理想カップル”を配置します。
#もちろん理想気体のアナロジーです。
その後、左右のカップルの距離が近いと、
居心地の悪さを感じ、覚知された距離に
比例して移動するようにしてみます。
距離の何パーセント移動するかを決める
重みはパラメータrで調整します。
すると、移動が覚知距離に対してたかだか
数パーセントでも、等間隔に座るという
結果が得られました。

数値実験では、rが小さくても経過時間が
十分大きければ等間隔になります。

鴨川等間隔の法則は、鴨川でカップルが
ほぼ等間隔に座るという法則です。
森見登美彦とか、京都大学出身の作家の
作品によく出ます。
とはいえ、そうした法則が成り立つか
どうかは今は問題ではなく、わたくしの
考えた数理的前提を入れたら、
必ず等間隔になるという均整の取れた結果が
実現されること。単純にうれしくなりました。















2020年5月3日

20200503入試問題日記

こんばんは。
先日、連絡があり、私の著作が茨城の某大学の入試に使われていたとのことです。
新書、口下手な人は知らない〜の一節から引用されていました。


わたくし自身、口下手ですので、こんなときどう申し上げていいのかわかりませんが、大変光栄です。
ありがとうございました。
物書きでもなく、大学教員でもないとしたら、そんなことはあり得ないことですので、とても驚きながら、嬉しく思います。


次出す本からも、ぜひご引用をお願いします!
dZEROから、6月には出版予定です。

Superposed Recurrence Plotの紹介

映像や舞台表現の訴求力を数値化する夢の技術とは!? 共通入力のダイナミクスを複数の観客の振る舞いに残された痕跡から復元する この文章についての問い合わせは こちら↗︎ ■理論的背景  私たちが実験や観察で得られるのは,高々1変数の時系列データであることが多い.だが,力学系から出力...