2020年7月25日

20200725雑感日記

AIは、知能ではあるが、有限の材料を機械学習したもの。
人間の判断に関する学習をさせたとき、AIが示すパフォーマンスは、人間の知性というよりも認知バイアスを定量化するために、むしろ使うべきものではないか?
教師データに隠れた認知バイアスを具体化してくれる。
もちろんこれと同じことを、具体化してしまう、と表現することもできるけど。

2020年7月18日

20200718質問への回答日記

早稲田大学人間科学部で4月から開講されている『劇場認知科学』を担当しています。
この授業では、毎回授業内容に対する質問を書いてもらっています。質問への回答も毎回返しています。

新たに学んだ内容を基に質問を考えるというのは、学生自身に現時点の思考の水準を反映した考えを言語化してもらう方法です。
この質問に対して教員が回答するのは、”他者の支援を受けて初めて考えることができる領域”での思考を促するものです。
理論的には、ヴィゴツキーが示した発達最近接領域の考えを念頭に置き、この学習概念を実践する教授学習デザインです。

学生の認識論を変えていく方法としても有効であると考え、私が非常勤で教えていた時から続けています。
野村亮太・丸野俊一. (2017). 質問と回答を取り入れた授業による認識的信念の変容. 教育心理学研究, 65(1), 145-159.


とはいえ、今期は190名近い学生が受講しているので、一人の質問に1分で回答しても3時間10分かかる。2分をかけたら6時間以上。。。
あの長い『タイタニック』が見られる時間をかけて、1週間で回答します。
時間の負担はあるけれど、私が考えさせられるおもしろい質問もあって、やはり続けていきたいと思います。

そんな授業もいよいよ再来週までとなり、前期もなんとか乗り切れそうなめどが立ってきました。
これだけ頑張って初めての授業内容を全15回準備して、学生の質問に対して回答を書いてきました。
かなりタフな仕事だったので、この成果をまとめた『劇場認知科学入門』とでも名前を付けた本でも出したいくらいです。
自分自身のことと言うよりも、これまでにない学問分野に相対した学生たちの思考の痕跡を残しておきたいという気持ちでもあります。


ともかく、前期の終わりが見えてきたというそういう日記でした。


2020年5月25日

20200525書籍校正日記

明日から緊急事態宣言が全面的に解除になるという報道がありました.
いろんなことを再開していく動きができるようになってくるということでしょう.
劇場も少しずつ再開して,収容人数の50%程度まで高めていくということでした.
また公演に行けるようになるのが楽しみです.

このところ,落語について書いた書籍の校正をしています.
本日ようやく一通り通しでみて,原稿と参考文献を完成できました.
あと一息,今がヤマ場と言ったところ.

授業準備や質問の対応で1週間のほとんどの時間が取られてしまいます.
慣れてきたこともあって,少しずつペースがつかめてきましたが,
4月以降,まだほとんど研究は進んでいません.

マイペースでやっていくしかないのですが,やはり本を書いていてよかった.
こんな状況でも,発信するものがあると研究のことを忘れずいられます.


2020年5月5日

20200505MATLABインストール

在宅ワークが流行っているそうですが、
自宅に道具がなければどうにもならない
ことがあります。本日ようやくMATLABの
インストールができました。
#昨日は、LaTeXを入れるだけで時間終了。

この2,3日、人間の斥力によって
複数のカップルが互いに等間隔に座る
メカニズムを考えていました。

具体的に言えば、まず[0,1]の線分を考えます。
カップルをなす2人あいだの距離はゼロ、
カップル自体が占めるが空間ゼロという
〝理想カップル”を配置します。
#もちろん理想気体のアナロジーです。
その後、左右のカップルの距離が近いと、
居心地の悪さを感じ、覚知された距離に
比例して移動するようにしてみます。
距離の何パーセント移動するかを決める
重みはパラメータrで調整します。
すると、移動が覚知距離に対してたかだか
数パーセントでも、等間隔に座るという
結果が得られました。

数値実験では、rが小さくても経過時間が
十分大きければ等間隔になります。

鴨川等間隔の法則は、鴨川でカップルが
ほぼ等間隔に座るという法則です。
森見登美彦とか、京都大学出身の作家の
作品によく出ます。
とはいえ、そうした法則が成り立つか
どうかは今は問題ではなく、わたくしの
考えた数理的前提を入れたら、
必ず等間隔になるという均整の取れた結果が
実現されること。単純にうれしくなりました。















2020年5月3日

20200503入試問題日記

こんばんは。
先日、連絡があり、私の著作が茨城の某大学の入試に使われていたとのことです。
新書、口下手な人は知らない〜の一節から引用されていました。


わたくし自身、口下手ですので、こんなときどう申し上げていいのかわかりませんが、大変光栄です。
ありがとうございました。
物書きでもなく、大学教員でもないとしたら、そんなことはあり得ないことですので、とても驚きながら、嬉しく思います。


次出す本からも、ぜひご引用をお願いします!
dZEROから、6月には出版予定です。

2020年4月20日

20200420計算再開日記

今年は,人を対象とした実験がかなり先までできそうにないので,
数値計算による研究に主軸をシフトすることにしました.

前期の授業は全てオンライン授業になるということで,自宅から
授業をお送りできるようこの10日ほど準備をしてきました.
試行錯誤の結果,ノートPCにウェブカメラを組み合わせた構成が
一番簡単で一番ライブ感が感じられることがわかりました.

授業のシステムが整って,本日ようやく数値計算を再開できました.
シミュレーションはC言語で行い,統計はMATLABに流し込んでいます.
計算中はMacBookがファンを鳴らして,リアルにフーフー言っています.
その間は流石に他の仕事をさせるのはかわいそう.
別のPCでテキスト書きなどをしています.

MATLABがすぐ終わるものと,数時間かかるものがあるけど,
違いはなんだろう...


2020年4月12日

【お知らせ】ブログ開始

野村亮太です.
2020年4月1日付で早稲田大学人間科学学術院に准教授として着任しました.
これを機にあたらしくブログを開始します.

このブログでは,野村亮太の研究活動や折々に考えたことを書いていきます.
更新頻度は月1回程度くらいになると思います.
よろしくお願いします.


Superposed Recurrence Plotの紹介

映像や舞台表現の訴求力を数値化する夢の技術とは!? 共通入力のダイナミクスを複数の観客の振る舞いに残された痕跡から復元する この文章についての問い合わせは こちら↗︎ ■理論的背景  私たちが実験や観察で得られるのは,高々1変数の時系列データであることが多い.だが,力学系から出力...