さきほど,修正に時間がかかっていた論文を再投稿しました.
春学期はかなりタイトなスケジュールで,まとまった時間がとれないなか,なんとか再投稿まで漕ぎ着けました.
ここ数年のまとめとなる仕事なので,採択までなんとか進みたいところです.
いくつかの具体的な場面に適用できる理論的枠組みを提供するものですので,ライブ・パフォーマンスの科学に新たな切り口が加わると考えています.
それから,最近の話題をいくつか.
大学院のゼミでは,以下の本を読み始めました.
Reason, M., Conner, L., Johanson, K., & Walmsley, B. (Eds.). (2022). Routledge Companion to Audiences and the Performing Arts. Routledge.
2022年4月に発売になったもので,かなり関心が近いことがわかりました.
意外なことに観客について注目した研究はそれほど多くないのですが,これは現時点での研究をおおむねカバーしていると思われます.
また,最近読んで面白かった論文
Mori, F., & Kori, H. (2022). Noninvasive inference methods for interaction and noise intensities of coupled oscillators using only spike time data. Proceedings of the National Academy of Sciences, 119(6), e2113620119.
蔵本モデルなどを念頭に置き,神経発火などの点過程のデータのみから,その背景にあるシステムの結合強度を推定する方法の提案です.
出力がすでにある程度まで同期が成立している状態を前提にしているものの,内部状態値に触れることなく推定するというのがポイントです.
この数理的な方法を非侵襲という枠組みで説明したのは非常に巧みだと思いました.
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